集客の基礎知識

昨日のことですが、所属しているセミナー講師の定例会に行ってきました。その時話題になったのが、集客の話です。

何人かの方が、自分が開催するイベントの集客が思うようにいっていない、とのこと。イベントの内容にもよりますが、割と集客に苦労していることが多いそうです。

そこで今日は、集客に関しての基礎知識をお話ししてみようと思います。

集客でイメージすることは?

まず、集客というとイメージするのは、どんなことですか?

おそらく、集客といったらすぐにイメージするのは、新規客の集客ではないですか?

けど、集客をするときに、まず始めに集客するのは新規客ではありません。

まず集客すべきは

まず集客すべきは、既存の顧客です。その中でも、優良顧客からが鉄則です。なぜなら、顧客の中でも一番商品やサービスを使ってくれている顧客が買ってくれないものは、関係性が薄かったりできていない顧客や見込み客が買ってくれる可能性が低いからです。

なので、アプローチする順番は、

  1. 優良顧客(VIP顧客)
  2. その他の既存顧客
  3. 見込み客(新規客)

の順番です。

ここを間違えると、思うような集客はできません。

そして、優良顧客や既存顧客になら、それほど強いセールスをしなくても買ってくれる可能性が高いです。特に、強い信頼関係が築かれている優良顧客なら、「こんな新商品作ったんですけど、どうですか?」ぐらいの感じで買ってくれたりします。

新規客を獲得するためには

それに対して、新規の見込み客を獲得するのはすごく手間ヒマ、さらにお金もかかります。なぜなら、あなたのことや商品・サービスのことをよく知らないからです。ですので、知ってもらい理解してもらうためのコストが発生します。

もちろん、既存顧客は何らかの都合であなたの商品やサービスを買わなくなるタイミングがあるでしょう。顧客の抱えている問題が解決したりあるいは競合の商品に乗り換えたり、商圏のある店舗などの場合だと引越しをして通えなくなったりとか。

ですので、新規客の獲得をしなくていい、というわけではないのですが、新規客は計画的に獲得していかないとなりません。なぜなら、新規客の獲得にはコスト(お金・時間)がかかるるからです。

新規客を獲得するコスト

一般に、新規客を獲得するコストは、既存客を維持するコストの5倍〜10倍ぐらいかかると言われています。

ですので、資金力に乏しい中小零細企業の場合、新規客を獲得するコストは、コストの低い既存客に商品やサービスを買ってもらうことであげる利益の中から出す。という考え方をしなくてはなりません。

その順番を間違えると、コストばかりかかって、利益が出ないビジネスになってしまいます。

また、既存客をおざなりにして新規客ばかりを集客するというのは、穴の開いたバケツに水を汲むようなもので、いつまでたっても水を汲み続けなければなりません。

もちろん、先ほども言ったように、既存客も何らかの理由で離れていきますので、新規客の獲得はしなければいけません。

また、既存客が離れていく大きな理由の一つが、連絡がこなくなったから。というものです。つまり、大事にされていないと思ったから、ということです。

ですので、まずは、既存客、その中でも優良顧客から集客するという大原則は覚えておいてください。

既存客と強い信頼関係を気づくためには

では、既存客と強い信頼関係を気づいていくためには何をしたらいいのでしょう?

既存客と信頼関係を築き、長期的な関係を続けるための施作としては、

  • お礼の手紙(サンキューレター)
  • 誕生日DM
  • 記念日DM
  • イベントDM
  • ニュースレター
  • 呼び戻しDM

などがあります。そして、これらの施作をしていくことで、既存客の集客をしていきます。

既存客を集客し、販売をすることは、売り上げの公式の中の、「平均単価」と「リピート回数」を上げることにもつながります。

売上 = 顧客数 × 平均単価 × リピート回数

また、既存客と信頼関係を築くことをしないでいて、既存客が離れていくということは、「顧客数」の減少になります。ビジネスを維持するのに必要な顧客数が減れば、その分顧客を増やさなければなりません。

顧客数を増やすということは、普通に考えれば新規客を増やすということになると思います。

新規客を獲得しなくても顧客数を増やすためには

しかし、離反客を減らせればどうでしょう?例えば、年間に20人の顧客が離反するとします。仮に、その数を10人に減らすことができれば、結果的に10人の顧客を増やすと同じことになりませんか?そしてその時、かかる手間やお金は、新規客を獲得するコストと比べたら1/5〜1/10ということになります。

どうですか。既存客と信頼関係を築き、長期的な関係を保つことが安定したビジネスをするために必要なことだと思いませんか?

では、そうした関係性を築くためには何をしたらいいのでしょうか?

既存客と安定したビジネスをするためには

まずやらなければならないのは、定期的に接触することです。

といっても、毎回売込みばかりでは、お客さんに嫌われてしまいます。そうすると何か工夫が必要になりますよね。

そんな時に頼りになるのがニュースレターです。

唯一売り込みをしなくていいツール

先ほど紹介した、既存客向けの施作の中で、唯一、売り込みをしない施作がニュースレターです。売り込みをしないので信頼関係も築きやすくなります。

しかし、ただ単にニュースレターを発行すればいいというものではありません。中身が大切です。

基本的には、自己開示と呼ばれる、あなたのことや人柄がわかるような内容を載せなければなりません。そして、ビジネスに対する想いとか、専門性などを知ってもらうための媒体なんです。

そこのところを間違えてしまい、大手企業が作っているような、人がいない、顔の見えないニュースレターだとほとんど反応が取れなくなってしまうのです。

ですので、もしニュースレターを出すのなら、あなたやスタッフの顔が見えるようにしてくださいね。

ニュースレターの目的

以前私が行った、ニュースレターに関するセミナーに参加された方はご存知だと思いますが、ニュースレターの目的はあなたやスタッフがどんな人間なのかを知ってもらうこと。そして、あなたの仕事を通して顧客にどうなってもらいたいかを知ってもらうことです。

基本的にはニュースレターの中でのセールスは厳禁です。あくまでも信頼関係を築くためのツール。それがニュースレターだということだけは覚えておいてくださいね。

企業の目的は?

かつて、経営の神様とも言われたピーター・ドラッカーは言いました。

「企業の目的は、顧客を創造すること」だと。

しかし、現代のマーケティングの父と呼ばれるフィリップ・コトラーは言います。

「もし、ドラッカーが現代に生きていたとしたら、次のように言っただろう。企業の目的は、熱狂的なファンを創造すること」だと。

顧客をあなたの熱狂的なファンにしてしまえば、顧客はあなたの作り出すものを何も言わずに買ってくれます。ジョン・レノンが新しい曲を作ればファンは何も言わずに買ったように。

顧客向け施作の目的は?

顧客と信頼関係を築き、長期的に付き合っていくということは、そいうことなんだと思います。そして、顧客向けの施作は熱狂的なファンを創るためのものです。

そのためには、顧客が気づいていない、あるいは忘れていたり諦めている、「大切にしたい、守りたい」と思っていることを、顧客以上に大切にし、守るために「声に出し」「行動を起こし」、それを継続し続けることが大切です。

つまり、顧客の人生をより良いものにするために、商品やサービを作り、顧客が大切にしたい、守りたいものを顧客以上に守るためにビジネスを行う。そのような心構えでいれば、熱狂的なファンが生まれ、そのファンがあなたのビジネスを支え続けてくれるはずです。

実は私もやっとこの辺りのことが少しずつわかるようになってきました。ですので、この辺りのことは、また機会を改めてお話ししたいと思います。

では、また。

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